4月29日公開の映画、『ホリック xxxHOLiC』を見てきました。
公開初日に見たのはとても久しぶりでしたね。
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映画概要
公式サイトはこちら↓
https://xxxholic-movie.asmik-ace.co.jp/
原作
CLAMP『xxxHOLiC』
講談社・ヤングマガジン(連載)
コミックは19巻まであるそうです。
あらすじ
人の心の闇に寄り憑く”アヤカシ”が視える孤独な高校生・四月一日(わたぬき)。その能力を捨て普通の生活を送りたいと願う四月一日は、ある日、一羽の蝶に導かれ、不思議な【ミセ】にたどり着く・妖しく美しい女主人・侑子(ゆうこ)は、彼の願いを叶えるかわりに、”いちばん大切なもの”を差し出すように囁く。同級生の百目鬼(どうめき)やひまわりと日々を過ごし”大切なもの”を探す四月一日に、”アヤカシ”を操る女郎蜘蛛らの魔の手が伸びる。世界を闇に堕とそうとする彼らとの戦いに、侑子や仲間たちと共に挑んだ四月一日の運命は――?!
公式サイト 映画『ホリック xxxHOLiC』STORYより
キャスト
役名 | キャスト |
四月一日君尋(わたぬききみひろ) | 神木隆之介 |
壱原侑子(いちはらゆうこ) | 柴咲コウ |
百目鬼静(どうめきしずか) | 松村北斗 |
九軒(くのぎ)ひまわり | 玉城ティナ |
女郎蜘蛛 | 吉岡里帆 |
アカグモ | 磯村勇斗 |
美咲 | 趣里 |
マルダシ | DAOKO |
モロダシ | モトーラ世理奈 |
猫娘 | 西野七瀬 |
女性客A | 大原櫻子 |
女性客B | てんちむ |
座敷童 | 橋本愛 |
主題歌
SEKAI NO OWARI
Habit
6月22日にリリースされます。
もし映画を見て良い音楽だなと思ったらぜひ予約してみてください。
映画『ホリック xxxHOLiC』の雰囲気に合っていて良かったなと思いました。
写真集
監督を務めた蜷川実花さんが全カットを撮り下ろした写真集も発売されています。
あの美しい映像美、世界観をぜひ写真として残してみてはいかがでしょうか。
蜷川実花さんが撮影するものは、本当に美しく、「推しを撮ってほしい」という声もたくさん見かけます。こうやって映画を基に写真集を出していただけるのはありがたいですね。
感想
原作も読まずに、ストーリーもあまり把握せずに見に行きました。(「映像がきれいだ」という情報だけで見に行きました。)結果、なんとなーくお話の内容は分かりました。伝えたかったことが合っているかは分かりませんが、メッセージ性のある映画だったのではないかなと個人的には思います。
原作が好きな方は、モノクロの漫画の世界が美しく色鮮やかな世界で映し出されるので、xxxHOLiCの世界を楽しめるのではないかなと思います。
「映像美だ」と聞いていましたが、最初はそんな風に思えない暗い映像でした。
今思い返すと、四月一日が「アヤカシから逃げている」。この後ろめたさのようなものを表現しているのかなと思いました。
漫画原作なこともあり、CGを多用しているのですが、違和感なく漫画の世界観を引き出していたと思います。
四月一日が侑子さんと出会った瞬間から、映像がきれいになったような気がしました。
ミセにある雰囲気を美しく表現されている、と思いました。
花が美しい。
ここから運命が変わるのだ、と主人公の未来が変わっていく、そういった変化を感じられました。
そして、侑子さんの髪型やお召し物が豪華できれいでした。ハッとするような、存在感のある女主人でしたね。
百目鬼を演じた北斗くんは、今までの役にはなかった圧倒的に低い声が印象的でした。
物静かで関わりにくそうな、、、言葉数も多くないクールな役でしたが、袴姿や弓道のシーンはとにかくかっこよかったです。
四月一日が、階段から落ちて女郎蜘蛛にアヤカシが見える目を取られた後、ひまわりちゃんからは身体の傷、百目鬼からは目を対価として与えたこと。
1人で居ようと思っていたとしても、周りには必ず誰かが支えてくれている。1人ではないのだということを気付かせてくれた1シーンでした。
百目鬼に対して四月一日が、「どうしてそんなことを…」とそこまでする必要なかったじゃないか、自分の大切なものを差し出すことはなかったじゃないかと考え込むシーン。
これに対して百目鬼が「お前が俺の立場でも同じことをしていただろう」と。
このひと言で四月一日が、如何に自分のことしか考えていなかったか。自分には大切にされるようなことはないと逃げ続けてきたことを表すシーンだったなと思いました。
女郎蜘蛛役の吉岡里帆さん。
今までにない役柄で、映画館で見ていてとても新鮮でした。
色気指導があったとワイドショー(WS)で聞いていたので、セクシーな感じなのだろうという漠然とした印象をもってはいたのですが、新しい一面を見た気がしました。
歩き方も話し方も今までにない吉岡里帆さんで、さすが女優さんだなと。
物語終盤にあった気が狂って笑い転げる(?)シーン。執着したものに憑りつかれたような荒れ狂った様子は「おぉぉ…」と引いてしまうような、リアルさがありましたね。
女郎蜘蛛が四月一日のアヤカシが視える目を奪った対価として、「アヤカシの視えない」「何も変わったことが起きない」という日常を与え、何度も何度も4月1日を繰り返し過ごすシーン。
人は誰しも、「変わらない日常が良い」と思うことがあるかと思います。
これって本当にそうなのでしょうか。
そういう問いかけをしているシーンだったなと思いました。この映画を通して伝えたいことの1つだったのではないかなと個人的に思います。
同じような朝(「四月一日~お腹空いた~」「この卵焼き最高ね」)、同じような友人との会話(「今日誕生日だろ、これやるよ」)。毎日毎日同じって本当はつまらない、飽きてしまうものだと教えてくれたように私は思いました。
日本人は特に、「変化することを嫌う」習性があると思っています。
この考え方に対して、「何か変化がある方が楽しい」「変わることに対して嫌気をさす必要はない」と伝えてくれたような気がしました。
「変わらない日常が良い」という思いの裏側には本心が隠れていること。それを知ることで人は変わることが出来るのだと、何度も4月1日を繰り返し過ごした四月一日の生活を見て、伝えてくれたように思います。
最後は、侑子さんの後を継いでミセをやることになった四月一日。
そこに百目鬼も一緒にいることがなんだか嬉しく思えました。
アヤカシが視えることで誰とも関わらないようにしてきた四月一日が、ミセを継ぐときには友達/仲間と言える百目鬼と共にいるということ。
1人の成長を見届けられた瞬間なのではないかなと思いました。
女主人である侑子さんとまったく同じセリフ、同じ所作で終える最後はキレイにまとまっていてよかったなと思いました。
舞台挨拶
中継回を見てきたので、舞台鑑賞後に東京で行われた舞台挨拶を見てきました。
撮影現場が楽しかったことが登壇者の皆さんのお話から伝わり、映画のシリアスな雰囲気とは違って笑いの絶えない楽しい撮影様子が聞いていて楽しかったです。
登壇者が多かったこともあり、それぞれの思いで話等はあまり長くなかったのですが、結構いろんなお話が聞けたのではないかなと思います。ネット記事になっている回だったので、舞台挨拶について検索するとたくさん出てくるかと思います。
神木くんが晴れ男すぎるくらい太陽を味方にした男であったことや、セクシーさを出すにはデコルテが大事だということを学んだ吉岡里帆さん、染めても染めても毛先が茶色になって困っている北斗くん。
個性豊かで面白かったです。
そして、神木くんのムードメーカーなところ。柴咲コウさんがなかなか輪に入るタイミングが掴めずにいるところをスッと会話に入れてあげるコミュニケーション力の高さ。神木くんの人柄の良さが出ているエピソードだなと思いました。
フォトセッションでは、皆さんとてもクールでしたね。
マスコミの方から笑顔でお願いしますー!と声をかけられていましたが、誰一人にっこり笑っていませんでした(笑)キリっとしたクールな方々が集まっているので、確かに笑顔でキラキラなものよりはクールに決めているほうがそれぞれ性に合っていたのだと思います。
最後の1枚のみ、ニコッと笑っていましたが(笑)
そういった一コマも見ることが出来たので舞台挨拶の中継回を見に行って良かったなと思います。
最後に
漫画原作の実写化は賛否両論で、人それぞれ感じ方が異なると思いますが、私は同じ作品とは捉えずにまた別の表現方法として見るものだと思っています。
なので、そこまで不満等はありません。
映像の美しさを良い点と捉えるのも、人との関わり方について考えるきっかけが良い点と捉えるのも良いと思います。
蜷川さんが10年もの間温めてきた映像作品なので、見た人が何かを感じられると良いなと私も思います。
今日はここまで!